~将来を見据えた設計~
子どもの成長を願う気持ち
子どもがのびのびと元気に
成長することを願うのは、
子を持つ親とて、
偽りのないごく自然な気持ちです。
毎日生活する住環境は、
子どもの成長に大きな影響を与えます。
子どものライフステージを
考えた家づくり
子供が成長するにつれ、
生活スタイルも変わっていきます。
子供の成長スタイルを考えた家の設計とは、
『 将来の子供のライフステージを
見据えた設計をすることである 』
と言えます。
家を建てるときは、
現在の生活スタイルで考えてしまいます。
子供が成長するにつれ、
生活スタイルは変わっていきます。
子供が大人になるまでの
ライフステージは、
大まかに次のように分かれます。
■ 乳幼児期(赤ちゃんから保育・幼稚園)
■ 学齢期Ⅰ(小学校)
■ 学齢期Ⅱ(中学校・高校)
各ライフステージ別に
配慮すべき設計キーワードを
みていきましょう。
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乳 幼 児 期
(赤ちゃん・保育園児・幼稚園児)
この時期は 、
ひと時も子供から目が離せません 。
乳幼児期
(赤ちゃん・保育園児・幼稚園児)
に配慮した設計キーワード
オープンキッチン
オープンキッチンは、
奥様が料理や洗い物をしながら、お子様の様子を見ていられます。お子様とコミニュケーションが図り易いキッチンのスタイルです。リビングルームや庭を見渡せるプランにすれば、お子様の気配を感じながら安心して家事ができます。
LDK一体の空間
リビングルーム、ダイニングルームをキッチンスペースと分離せず、一体の空間となるようにすれば、お子様の姿が見えないという心配が生まれません。
遊びコーナー
リビングルームなど、常に親の目線が届くところに、お子様専用の遊びのコーナーをつくります。おもちゃの収納スペースも配慮すべきところです。
玄関にベビーカー置場
ベビーカー置場は必要です。すぐに取り出せる場所と言えば、玄関付近がベストではないでしょうか。玄関の一角に、収納スペースを確保したいものです。また、ベビーカーだけではなく、お子様の乗り物や、お砂場セットなども置ける棚やスペースがあるとスッキリします。
自然素材
<床について>
赤ちゃんは床をハイハイしたりします。大人に比べ、床に近い高さで呼吸しています。アトリエ15では、床材は無垢板をお勧めしています。着色する場合は、自然塗料を使います。無垢板は傷つき易いですが、素足で歩いたときに新建材と違いがわかります。人工材(新建材)はとても冷たいですが、無垢板はほんのりした温かみが伝わってきます。木は呼吸しています。床暖房対応に加工された無垢板フローリングもあります。
<壁・天井について>
自然素材の珪藻土がお勧めです。珪藻土とは、簡単に言えば、植物性プランクトンの遺骸が堆積し化石化した土です。珪藻土の特徴として、ホルムアルデヒドなど有害化学物質を出さない、吸放湿、消臭、防火、遮音などの効果があります。
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< 学 齢 期 Ⅰ(小学生) >
小学生低学年は家族と一緒にいたい時期
小学生高学年はプライバシーを
意識しはじめる時期
学齢期Ⅰ(小学生)を
配慮した設計キーワード
ロフト
ロフトは、屋根裏を有効活用した空間。
子供はこんな狭いワクワクする空間が大好きです。ロフトを設ければ子供部屋の天井も高くなり、開放感が生まれます。
アイランドキッチン
アイランドキッチンは調理カウンターが島のように独立したキッチンスタイルです。
お子様と一緒にお菓子づくりや料理をすることがで、楽しい時間が過ごせます。
フリースペース
いつも子供は家族の居るリビングルームやダイニングルームで過ごし、寝るときはお父さんお母さんと一緒に寝る、そんなスタイルが多いと思います。その時期、子供部屋は家族のフリースペースになります。
スタディ―コーナー
家族みんなが使えるリビングルームなど、家族の気配を感じられる場所の一角につくります。学校の宿題も個室でやるより、家族の気配を感じる場所ですることを好みます。
階段や吹き抜けの途中に配置すれば遊びこころのある面白い空間になります。
遊び心のある仕掛け
<ブランコ>
構造梁などを一部化粧梁として表し、ブランコを掛ければ、遊びの空間になります。
<ハンモック>
あらかじめ、ハンモックを吊るすスペースを考えておけば、大人も楽しめる空間になります。本を読んだり、昼寝をしたり、楽しそうです。
<伝わりロープ・棒>
ロフトなどから下に降りるとき、はしごの他に消防隊の出動時のように、つたわり棒やロープがあれば、こどもの冒険心や好奇心をくすぐります。
<鬼ごっこ>
子供が家の中をグルグルと走りまわりたい時期です。子供が走りまわれる動線になっていれば、楽しい家になります。
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<学 齢 期 Ⅱ (中学生・高校生)>
感受性が強い思春期
学齢期Ⅱ(中学生・高校性)に
配慮した設計キーワード
リビング階段
2階に子供部屋がある場合、階段は家族が集まるリビングルームを通って子供部屋に行ける動線が望ましいと思います。
家族にとっても、子供とコミニュケーションが図り易くなります。
玄関からすぐ子供部屋に行けるような階段の配置は、子供の出入りがわからない、いつ帰って来たかわからないなど心配の原因になります。
子供部屋
プライバシーを確保したい時期です。受験の時期は、静かに集中して勉強したい個室が必要です。小学生までは兄妹で間仕切りのないオープンの子供部屋として使います。
プライバシーを意識する時期が来た時、間仕切壁を設置して個室にします。
照明器具、コンセント、窓の位置などはじめから間仕切壁を設置する前提で計画しておきます。
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< 独立期 (成人) >
子供が親離れして大人に成長し、
独立したその後の生活
子供の独立後に
配慮した設計キーワード
趣味の部屋
子供が独立し、結婚後、子供部屋は趣味の部屋として、使われたらいかがでしょう。
子供部屋
子供が独立すると、子供部屋は全く使わなくなり、物置になるケースが多いと聞きます。
子供部屋の間仕切壁を取り払い、個室にする前の段階に戻して、広々とした趣味の空間にして使うという考え方もあります。
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